こんにちは/こんばんは、事務局の鈴木です。
 証人尋問2日目が終わり、どっと疲れが出てきたのか、更新が少し遅れてしましました……。申し訳ございません。
 
 9月28日(月)、証人尋問2日目、無事終わりました!
 2日目ということで、傍聴席は埋まるのか、実はちょっと心配ではあったのですが……

今回も、原告側支援者でほぼ席を埋めることができました!

 本当に、本当に、有難うございました! 
 この場を借りて、改めて御礼申し上げます。

 さて、ごくごく簡単ではありますが、振り返ってみたいと思います。

◇まず午前中。
 以前こちらでもお知らせしたように、この日は午前中が被告側の形成外科医(ヨシノの主治医であり全壊死をしてしまった左側を担当した医師)が証言台に立ちました。
 ヨシノにしてみれば、約3年振の医師との対峙。
 率直に感想を言えば、やはり手術ミスはなかった、また壊死を見逃すことなど有りえない、といった主張でした……。
 当事者でない私でさえ、その医師の口から出る言葉は聴くに耐えません。仮に、その言葉が本当にその医師の中で「真実」として捉えていたのだとしても……
怒りや悲しみ、そして言いようのない悔しさで、頭の中がぐるぐると回ってしまいます。
 しかし、ヨシノは原告席からしっかりと聞いていました。
 そして、反対尋問。ヨシノはその医師をじっと見つめ、こう問いかけました。
 
 「あなたは<ヒポクラテスの誓い>をご存知ですか?」

 ヒポクラテスの誓い、その一節には
「自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しない。」
とあります。
 正直、ヨシノが言わんとすることは何なのか、相手側の医師にきちんと伝わったかどうかは判りません。しかし、少なからず傍聴席にいる私たち支援者には、ヨシノの魂からの叫びが聞こえてくるようでした。

◇午後は原告ヨシノ本人に対する本人尋問。
 宣誓書を一時一句、丁寧に読み証言台に立つヨシノ。
 今までのライフヒストリーや、何故、大阪医大で手術を受けたのか、そして壊死と判明した時、どう思ったか……
 原告側弁護士の主尋問は、もちろん、その当時のヨシノの様子をリアルに浮かび上がらせ、被告側病院の過失を証拠付けていく作業ではありますが、同時にヨシノは忌々しい<あの時>の記憶を辿っていかざるを得なくなります。
 大学入学以降、待ちに待った手術、万全の体制だと聞いて臨んだ手術、しかし、その期待や希望を無残にも打ち砕いた今回の手術ミス。
 
 途中、さすがのヨシノも、うつむき加減になり、声も絞り出さねば出ないような状態になることもありました。
 これが、どんだけ辛いことか。
 いくら私たちが想像をしてみても、現実に体験してしまったヨシノの痛苦と比べようがありません。
 そんな証言を、予定時間よりも30分もオーバーした、約2時間近く喋ったのです。

 反対尋問は更に過酷です。
 疲労の色を隠せないヨシノに、相手側代理人の弁護士は、細かいところを、しかし執拗に問いただしてきます。
 もちろん、ヨシノは誠意を持って真実を答えます。しかし、そのヨシノの言葉から、無理にでも矛盾を生じさせ、被告側が有利になるよう質問を続ける相手側弁護士。
 ヨシノが目に見えて疲労していることは、普段のヨシノを知る私たち事務局からも良く判りました。しかし、傍聴席にいる私たちは、ただただヨシノの言葉に耳を傾け、心の中でエールを送ることしか出来ません。
 裁判後、本人も言っていたように、余りの疲れに、何を聞かれているのか判らなくなることもあった、とのこと。しかし、50分近くにもわたるこの攻防を、ヨシノは何とか凌ぎました。

◇この時点で、予定を大分オーバーしており、既に16時。しかし、裁判官も、次の予定が埋まっているということで時間内に納めざるを得ず、協議の結果、原告側友人(ふあ・山本)のどちらかを次回に回すことに。
 結果、仕事の都合上、ふあが証言台に立ち、手術前~手術後のヨシノの様子を、率直に語りました。途中、私の名前も出てきてビックリしましたが(しかも、傍聴席から微かな笑い声も聞かれましたが)、それはそれとしてリアルな実態を述べ、2日目は終わりました。

◇その後、弁護士会館で行った報告集会では、TM訴訟の原告団の皆さんを始め、様々な方から励まされました。本当に有難うございます。
 秋田にいるヨシノのご両親や、埼玉にお住まいのヨシノの従姉妹にあたる方にも来て頂きました。本当に感謝しております。


 もちろん、医療裁判を闘い抜くことは、今更ですが、並大抵のことではありません。山場を抜けたとはいえ、まだまだ厳しい闘いは続くでしょう。
 しかし、傍聴席を、そして集会での支援者の皆さんのお顔を拝見する度に、この闘いを勝ち抜かねばならない、そのような確信が芽生えてきます。

 さて、残すこと証人尋問はあと1日です。
 泣いても笑っても、最後です。
 皆さま、地裁208号まで足をお運び頂き、ヨシノの背中を押してやって下さい! 
 よろしくお願いします!


 10月7日(水) 13時30分~ 京都地裁208号
          過失を裏付ける鑑定書を書いて下さった医師の証人尋問
          原告側友人(山本)

 
 
ブログランク:アクセス向上にご協力を にっこり
多くの方に読んでもらえるよう、クリックしてアクセス向上にご協力下さい。 乾杯