Singing Of Myself 〜この身の自由をうたう

◇大阪医大ジェンダークリニックで起こった術後壊死について広く知らせ、問題提起します。

障害等級の男女差について画期的判決

<労災>顔にやけど「性別で障害認定に差」は違憲…京都地裁

金属を溶かす業務中にやけどをし、顔に跡が残った京都府の男性(35)が、女性より低い等級の障害認定しか受けられなかったのは男女平等を定めた憲法 14条に反するとして、国に認定取り消しを求めた訴訟の判決が27日、京都地裁であった。滝華聡之裁判長は、労災で障害補償認定の基準となる障害等級表に ついて「著しい外見の跡(醜状障害)についてだけ性別で大きな差が設けられているのは著しく不合理で違憲だ」として認定の取り消しを命じた。


原告の代理人弁護士は「障害等級表を違憲と判断した判決は初めて」としている。

判決によると、男性は精錬会社に勤めていた95年11月、作業中に溶けた金属をかぶってやけどを負い、胸や腕、ほおに跡が残った。園部労働基準監督署は 04年4月、労働者災害補償保険法に基づく障害等級表で11級と認定した。

同法は「やけどの跡で受ける精神的苦痛は女性の方が大きい」として、同じ顔でも女性が男性より高い等級になると規定。このため男性側は、男だとの理由で 同様の労災に遭った女性より低い等級の認定しか受けられず、憲法に反すると主張していた。

判決は「障害等級表では年齢や職種、利き腕、知識などが障害の程度を決定する要素となっていないのに、性別だけ大きな差がある」と指摘。この定めは「合 理的理由なく性別による差別的扱いをするものとして憲法14条違反と判断せざるをえない」と結論付けた。【古屋敷尚子】

5月27日15時6分配信  毎日新聞

勝利和解報告集会のご報告

4月4日、キャンパスプラザ京都にて、
この度の勝利和解報告集会を開催しました。
上瀧弁護士とヨシノさんから、
裁判のこれまでの経緯と今回の和解の意義について報告させて頂きました。
突然のお誘いであったにも関わらず、
30名近くもの方々に駆けつけて頂き、本当にありがとうございます。

丸3年の長きにわたる闘いでしたが、
多くの皆様のご支援に支えられて、ここまで辿り着くことができました。
スクドモの今後については、近日中に私たちの間で話し合う予定です。
何とか裁判は終えることができましたが、
もうしばらくスクドモと本ブログにお付き合い頂ければ幸いです。(ryoga)IMG_0033

報告集会のご案内

ご無沙汰しています。事務局のまりです。

私が住んでいる地方では桜がちらほら咲き始めているのに相変わらず寒い日が続いていますが、あなたの周りはいかがでしょうか?

先日お知らせいたしましたように、私たちにはうれしい春がやってきました。ご支援いただいたみなさまに詳細をご報告し、ともに喜びをかみ締めていただこうと下記日程で報告集会を開きます。飲み物・お菓子類のご用意もいたしますのでお気軽に、みなさまお誘い合わせの上たくさんのご参加お待ちしております。

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日時:2010年4月4日 13:30~
場所:キャンパスプラザ京都 2階「第1会議室」
アクセス:http://csvr15.consortium.or.jp/campusplaza/access.html

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(まり)


勝利和解の御報告

皆さま

 ヨシノユギです。
 私が原告となって争っていた「GID医療ミス訴訟」に関しまして、3月19日をもって勝利和解で妥結し、3月24日に記者会見を開いたことをご報告いたします。
 被告・大阪医大病院は、原告側が提示した和解条項を全て受け入れ、和解金ではなく慰謝料としての賠償・原告の意見陳述の場を設定すること・改善点を原告に報告することなど、非常に重要な要求を勝ち取ることができました。
 大学病院を相手に素人が挑んだ戦いとしては、充分過ぎるほどの成果です。そもそも、「このような条件で和解した」という「和解条項」を公開できること自体も、成果のひとつと言えます。和解条項が公開された以上、被告病院はその内容を実行しているかどうか、大きく問われることになります。これを病院側の「医療改善への決意」として受け取り、アリバイではなく実質化された内容になるよう、期待したいと思います。

 法廷外闘争はまだ続きますが、証人尋問約20時間、提訴から1000日を数えた長丁場の間、様々な方面からご支援頂いた皆さまに心から感謝します。
 これは、裁判に関わった全ての方の良心が生んだ勝利和解です。全国から、カンパや賛同の声を寄せて下さった支援者の皆さま。口頭弁論に足を運んで下さった皆さま。特に、長時間にわたった証人尋問を、3回ともほぼ満席にして頂いたことは、本当に嬉しくありがたいものでした。
 また、裁判の大きな転換点となる証言をして下さった鑑定医の先生。「性同一性障害とは何か」から始まり、その中でも特殊なスタンスである私を理解しようと努め、幾度も難局にあたりながら一緒に戦い続けてくれた弁護士の先生方。
 イベントのゲストでおいで下さったり、様々なお知恵を拝借したりした関係諸団体の皆さま。
 そして、気難しく完璧主義の私に愛想を尽かさず、陰日向に支え、まさに生命線として最後まで頑張りぬいてくれた支援事務局の面々。

 「金で買った鑑定医は何とでも言う」と、言った人がいました。一体どこに、敢えて大学病院と不仲になりたい医師がいるでしょうか。多忙の中、何回にも及ぶ鑑定書の書き直しや面談に応じ、自分の病院を休みにして京都まで証言に訪れて下さった先生の協力は、明らかに「割に合わない仕事」でした。こちらが心苦しいほどです。
 「事務局が悪意を持って、原告の当事者性を利用していないか」と述べる人もいました。事務局員が、私の意向なくして行動したことは一度たりとてありません。この3年の歳月を、ただ心意気ひとつで付き合ってくれただけなのです。
 このような良心を疑うというのは、寂しく悲しいことです。

 今、何らかの負の感情や、攻撃的な気持ちを伴ってこの記事を読んでいる方は、今一度、考えて頂けないでしょうか。
 裁判に訴えるということは誰もが持つ権利です。私は裁判をすることが、最も公正な方法であったと信じています。原告になることで身分を明かし、公の場で意見を述べることは、匿名で怨嗟をまきちらすより遥かに生産的なことですし、このトラブルを矮小化させない方法だったと考えています。この過程で、私は医師の名前を「暴露」したことはありません。ケンカではないからです。個人的な恨みではないからです。双方が感情論になって手術の失敗から何も学べないのでは、余りに空しいからです。

 私は裁判において、何一つとして恥じることをしていません。しかし被告側は誠実ではなく、「忘れた」「覚えていない」「知らない」という証言を繰り返しました。その「真実味」の違いが、裁判長からの和解勧告に繋がり、異例の勝利和解に結びついたと考えます。この結果、前に述べたように、被告は多くの注目の中で医療を改善していくことになりました。その責任が重く、意識の向上にも寄与するであろうことは、明白です(であれば良いと思っています)。
 ともかく、今の段階で語りきれるものではないですが、この裁判が、稀少医療の持つ問題に一石を投じたことは間違いないと思います(性同一性障害が医療化されていることは別の問題として)。


 裁判の報告会は4月4日(日)を予定しておりますので、お近くの方、詳細を知りたい方は、足をお運び頂ければ幸いです。詳細は追ってブログ上に記載いたします。

 最後に、この裁判の行方を見守って下さった皆様に最大の感謝を表して、勝利和解の御報告とさせて頂きます。
 どうもありがとうございました。


原告 ヨシノ ユギ

お引越ししていますよ。

皆さま

これまで使用してきたドリコムブログが、ライブドアに業務移譲をしたため、お引越しを余儀なくされました。
現在、以前のブログにアクセスすると、自動的にこちらに飛ぶようになっていますが、永遠に飛ばしてくれるわけではないので、お気に入りやリンクして下さっている方は、お手数ですがアドレスの変更をお願いします。


ところで今更ではありますが、昨年秋に行われた証人尋問の様子を、大変丁寧に記録して下さった方がいらっしゃいますので、ご紹介します。
もっと詳しく知りたいとか、傍聴者の視線で見てみたいという方は、ぜひ読んでみてください。

「キリンが逆立ちしたピアス」
http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090916/1253098998
http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090928/1254138317
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